フィリピン渡航で最安の木下グループのPCR検査を使ったら危ない

2022年4月現在、フィリピンに渡航する為には、いくつかの条件があります。

その中で一番面倒なのが、渡航前の陰性証明書の準備です。

有効な陰性証明書は、フライト出発時刻から「48時間以内のRT-PCR検査」または、「24時間以内の抗原検査」です。

これは自宅で自分で行うような簡易検査では無効で、医療施設や試験所等で行い、英文の証明書を発行してもらう必要があります。
(海外渡航用の英文証明書を発行できない検査機関が意外と多いです。)

海外渡航用の陰性証明書は検索すると情報がたくさん出てくるのですが、安い検査機関で込みこみ約2,000円~で、高いと約35,000円以上と非常に大きな開きがあります。

圧倒的に一番安い木下グループPCR検査センターの場合、RT-PCR検査で3,200円~、抗原定性検査で1,900円~です。(2022年4月現在)

この検査場は全国各地にあります。羽田空港や、名古屋の中部国際空港、福岡空港などの国際空港内にもあります。(現状は成田や関空にはないようです。)

ネット上で探した限り、2番目に安い検査機関でも、英文の陰性証明書の発行付きで1万円近くするので、木下グループの安さが際立ちます。

しかし、木下グループPCR検査センターの陰性証明書では、「飛行機に乗せてもらえなかった」・「チェックインで何時間も足止めされた」というケースがSNS等の投稿で散見されるのでご注意ください。

一方、「フィリピンへの渡航で使えた」という投稿も多いです。

これがどういうことか説明したいと思います。

1.フィリピン渡航の陰性証明書に必要な項目

この写真は3月中旬に、フィリピン航空から日本の旅行会社等に送られていた資料の抜粋です。

これによると陰性証明書は以下の条件を満たす必要があります。

  1. フライト出発時刻から48時間以内のRT-PCR検査または、24時間以内の抗原検査。
    ※PCR検査の中でも、RT-PCRという種類です。
  2. 陰性証明書には受診者の氏名(パスポート氏名と一致)、検査日時、検査を受けた医療機関または検査機関名が全項目において英文で記載されている。
  3. 検査結果は紙に印字されたもの。

 

私がこの資料よりも前に見たフィリピン政府発表の陰性証明書の条件は、もう少し曖昧で簡単に書かれていたように思ったので航空会社に電話確認したところ、この写真の内容がフィリピン政府からフィリピン航空に通達されている陰性証明書の条件とのことでした。
(コールセンターの方が言っていただけで、フィリピン政府→フィリピン航空への文書を確認したわけではありません。)

2.木下グループの陰性証明書でフィリピン渡航ができたり、できなかったりする理由

現在最安の木下グループの陰性証明書の場合、搭乗拒否などになる可能性がある理由は以下の3つが考えられます。

①陰性証明書に検査日時が明記されていない。
※以前は時間も記載されていましたが、4月上旬から「検査時間」が記載されなくなりました。
②検査場の名前が、日本語でしか書かれていない。(英語で書かれていないと有効ではない)
③PCRの検査方法に、「PCR test」と書かれている。(RT-PCR等と書かれていれば確実)

実は、②と③の問題だけであれば、現在でも飛行機に搭乗できることがほとんどのようです。

ところが、①の問題については、フライト出発時刻を基準にして陰性証明書が有効か無効かを判断するので、2日前に実施したPCR検査や、1日前に実施した抗原検査では飛行機に搭乗できない可能性が高まるようです。

また、②や③についても事前にフィリピン航空に電話確認すると、必要項目を満たしておらず、当日に搭乗拒否やフィリピン入国時に拒否されて強制的に帰国させられることになる可能性があることを告げられました。

これは先日、私がフィリピンに渡航する際、名古屋空港でチェックインしたときに陰性証明書を確認する職員にも言われました。
(私は木下グループの陰性証明書は利用せず、別の検査機関の陰性証明書でフィリピンに渡航をしています。)

さらにフィリピン航空だけでなく、ANA等の航空会社でもフィリピン渡航時に同様の問題が起きている投稿をSNS等で見かけているので、ご注意ください。

↑ 4月上旬頃迄は検体採取日時として「時間」も記載があった。(右上の赤丸内)

3.木下グループ以外で検査をすることを強くお勧め

最安の木下グループが発行する陰性証明書での渡航は飛行機に搭乗できなかったり、フィリピンで入国拒否になるリスクを伴います。

今後、木下グループの陰性証明書の書式が変更されない限りは、フィリピン渡航の陰性証明書に必要な項目」を満たした他の医療機関や検査機関の陰性証明書をご準備ください。

2022年4月、私がフィリピンに渡航したときに利用したのは静岡県浜松市の「株式会社マルマ エムテック衛生検査所」でした。

こちらがエムテック衛生検査所で検査する場合の陰性証明書サンプルです。

PCR検査+陰性証明書の総額は13,000円程でした。

ここは予約不要で朝11時までに検査すると、同日の夕方には紙で英文証明書を発行してくれるので引き取り時に内容確認もできます。

仮に名前などが間違っていても、その場で訂正してくれるので安心して利用できました。

(オミクロン株が流行っていた時期は、11時前に受けても検査結果がでるのが翌日の夕方になっていたそうなので、利用前に状況を確認してください。日曜と祝日は休みです。)

私が利用したのは静岡県浜松市の検査機関ですが、そんな遠くまで行けないという人も多いと思います。

ネットで検索して挙がってくるような、東京や大阪にある検査機関ですと、以下のところが1万5,000円前後であります。

  1. TMCグループ チーム メディカル クリニック(16,000円)東京、大阪、名古屋、札幌、福岡
  2. 協和医院(15,000円)
  3. 神田北口診療所(15,000円)
  4. ピカパカPCR クイック検査センター(9,480円)東京、横浜、大阪

 

この中で一番安い「ピカパカPCR クイック検査センター」は、ハワイ・アメリカ渡航専用と公式には書かれていますが、陰性証明書サンプルを見るとフィリピン渡航の為に求められる全項目を満たしているので有効です。(2022年4月時点)

確認の為にホームページに書かれた同社の代表電話番号にかけてみましたが、まったく繋がらないので、知り合いに頼んで2か所の支店で聞いてもらったところ、いずれの支店でも自己責任であれば発行可能とのことでした。
担当者によると、実際にフィリピンに渡航する人の為に発行したこともあるし、アメリカ以外の国の渡航証明の為に検査に来る人も多いとのことでした。

それと、ピカパカPCRの陰性証明書でフィリピンに入国できた方がいるという情報も、少数ですがネットで見つかりました。

最安の木下グループの陰性証明書に記載されていた「検査時間」の項目が4月上旬から急になくなったように、他の検査場でも項目が変わることがあるかもしれないので念の為、自分が利用される検査場ホームページ内にある陰性証明書のサンプルと、「フィリピン渡航の陰性証明書に必要な項目」を予約前に見比べてください。

<各検査場を利用する際の注意点>

  1. 原則予約が必要
  2. 土日祝が休みの所もあり
  3. ほとんどの所が結果はメールで送られてくるので自分で印刷する必要あり
  4. 検査結果は原則翌日中に通知される(受付状況に余裕あれば追加料金で当日通知可の所もあり)

検査結果が翌日になる検査場の予約は、フライト出発予定日時の2日前の出発時間以降で検査予約を行なってください。48時間以内から外れるとフィリピン入国の条件を満たさないのでご注意ください。

たとえば、土曜日14時に出発する便を利用する場合は、木曜日の14時半以降~同日営業時間内の予約を行いましょう。

こちらに挙げた検査場の料金や陰性証明書の内容は2022年4月20日の情報を元にしています。
今後変更になったりしても、責任は負いかねますのでご了承ください。

4.木下グループの陰性証明書で強行した場合

では、木下グループの陰性証明書で強行した場合どうなるかというと、それでも飛行機に搭乗させてくれるケースもあるようです。

ただし、航空会社も私も、当社セブイングリッシュも何も保証はいたしません。(苦笑)

最悪の場合飛行機に乗れなかったり、フィリピンの空港で入国拒否になる可能性があります。

そして、強行する場合ですが、、

まず、出発予定時刻の48時間以内のものを有効とするPCR検査の場合は全く使えないと思ったほうが良いです。

これは検査結果が検査翌日(何時になるかはわからない)に出るのに、陰性証明書に検査時間が書かれていないので、2日前にやった検査が無効と判断される可能性があります。

さらに、1日前の検査の場合だと、出発する飛行機のチェックインに結果通知が間に合わない可能性が高いからです。

抗原検査についても、フライト出発時刻の24時間以内のものがフィリピン渡航時に有効なので、前日にやってしまうと実施時間が書かれていないのが問題になる可能性が高いです。

そのため、どうしても強行するならフィリピン渡航当日の抗原検査を予約する必要があります。

羽田、名古屋、福岡の空港内には木下グループの検査場があるので強行可能ですが、その他の空港利用の場合は、重いスーツケース等を持って、当日で利用できる検査場は限られると思います。

そして、検査結果はメールで送られてきますが、原則紙で提出なので、空港内のコンビニ等を探して印刷する必要があります。
(私の身近にも、陰性証明書のPDFをスマホで見せただけで、フィリピン入国まで出来たという人はいますが、原則は紙で提出です。)

羽田、名古屋、福岡の空港内には木下グループの検査場がありますし、実際に当日の抗原検査でフィリピンに渡航した日本人が知り合いにはいますが、こういう人は相当旅慣れています。(木下グループの陰性証明書に検査時間が載らなくなった4月上旬以降)

現在は航空会社のチェックインの開始時間が早く、予定到着時刻の3時間程前にはチェックインが開始します。

出発日当日に空港で抗原検査と印刷を行ない、約3時間前から開始するチェックインに向かうというは、あまりにも時間に余裕がないのと、仮にチェックインできても、フィリピン入国時の書類確認を通過できるまでは不安な時間を過ごすことになるので、よほど旅慣れていて、フィリピン側で入国拒否のような事態が発生しても英語でやりとりできるようでなければ強行は難しいと思います。

5.陰性証明書はフィリピンの空港でも確認されます。

4月上旬頃に、フィリピン関連の幾つかのSNSの投稿で、「日本の空港でチェックインを済ませれば、フィリピン入国後はワンヘルスパスというアプリさえ事前登録してあればあとはすんなり入国できた」というものを見かけました。

私もその情報を鵜呑みにして甘く考えていました。

4月中旬に私はフィリピンに渡航しましたが、実際にはフィリピン入国時に、陰性証明書やワクチン接種証明書はきちんと確認されました。
(マニラ乗り換えだったので、マニラ空港到着時に写真の場所で確認されました。)

陰性証明書についても、担当職員は1行1行項目を満たしているか指をさしながら確認しているようでした。担当者や時期にもよるのかもしれませんが、安易に考えないほうが良いと思います。

6.フライト出発時刻は「予定時刻」

ところで、陰性証明書は、フライト出発時刻から48時間以内のRT-PCR検査または、24時間以内の抗原検査が有効とされていますが、このフライト出発時刻というのは、フライトの予定出発時刻のことです。

そのため仮にフライトが数時間遅延しても、予定の時刻基準で条件を満たしていれば大丈夫です。

ただし、台風等により、欠航になって別の日に乗ることになった場合には再度、陰性証明書を取り直す必要があるそうです。

7.最後に

私がフィリピンで仕事をするようになって、13年程が経ちました。

大勢のお客さんが渡航されるので、ほとんどの場合は問題が起こらないことでも稀に問題が起こることがあります。

今回の木下グループの陰性証明書の利用がグレーだという問題は、自分ならリスクをとらない場面です。多くの留学生にとってもお勧めできません。

ネット上に溢れる、「木下グループの陰性証明書が大丈夫だった」という投稿の多くは、フィリピンへ何回も渡航したことがある旅慣れた人達の情報が多く含まれているようです。

また、木下グループの陰性証明書に「検査時間」の記載があった2022年4月上旬以前の情報も含まれている可能性があります。

この1年の間に、渡航条件もいろいろと変更されています。
この情報も数か月後には古いものになるかもしれません。

フィリピン留学をされる方は、このページも含めてネット上の情報を鵜呑みにすることなく、セブイングリッシュをご利用いただき、出来るだけ最新の情報を得て安全に渡航してもらいたいと思います。

Author: 小出 将人

セブイングリッシュ代表
2009年からセブ島初の現地を拠点とした留学エージェントを運営
セブ島で家族と一緒に住んでいます。