Q.ドゥテルテ大統領になって治安が心配です!

こんにちは。

フィリピン留学エージェント、セブイングリッシュの小出です。

最近の留学検討者から、

ドゥテルテ新大統領になってから、
フィリピンの物騒なニュースが多いけど、
セブ島の治安は大丈夫なの???

という質問が増えています。

結論から言うと
→ むしろ、以前よりいい位です。

報道を知らない方の為におさらい

最近の報道を知らない方の為におさらいです。

ドゥテルテ新大統領は、フィリピン南部ミンダナオ島のダバオ市長を長年務めていた人で、かなり強引なやり方で治安を大幅改善・安定させたという実績があります。

新大統領になってからも、麻薬撲滅政策の為に麻薬に関わった大勢の人達が殺されています。
その極端なやり方には、国際社会から批判の声が上がっています。

では、

何故、新大統領は麻薬撲滅に必死なのでしょうか?

ご想像通り、フィリピン全体で治安が悪いです。
(セブ島も結構、悪い)

  → それは、何故か???

貧困層を中心に麻薬が蔓延して、薬物欲しさの強盗や泥棒等の犯罪が横行

犯罪組織は、麻薬を売った金で役人や警察を買収

役所や警察に汚職が蔓延し、国が機能しない

という負のスパイラルを生んでいます。

その根源となる「麻薬を根絶させる!」

というのが、新大統領の狙いです。

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どれ位、麻薬が蔓延してるの?

フィリピンでは運転免許証の取得や更新にも薬物(尿)検査がある位なので、薬物汚染は日本のようなクリーンな国に比べて、相当深刻と言えます。

では、我々、普通の外国人や留学生がセブ島で生活していて、これらの薬物中毒者に出会うかというと、まずないです。

私は、2008年からセブ島に住んでますが、一度も薬物中毒者と思えるような挙動不審な人に会ったことがないです。

(ただし、一度だけダウンタウンを車で走っていて、袋に入ったシンナーを吸ってる小さな子供達を見た事があります。)

留学生が利用するセブ国際空港、語学学校&寮とショッピングモール、レストラン、コンビニ、スーパーや、ビーチリゾートなどには
全てガードマンが常駐していて安全です。

これらを、(初乗り100円程の)タクシーのような安全な乗り物で移動して、生活している分には、まったく身の危険を感じる事なく、麻薬中毒者のような者達と接点がない暮らしが送れます。

しかし、中間層以下のフィリピン人に麻薬の話題をしてみると、彼らの生活圏には結構、薬物中毒者が紛れているそうです。

そして、これまで、そういう人達に対しても、ある程度は許容して生きてきたそうです。

フィリピン人の独特な考え方

例えば、何年も前の話ですが、友人のフィリピン人講師の家の近所に麻薬の売人が住んでいて、売人であることを近所の誰もが知っていると言っていました。

知っているなら、何故、警察に通報しないの???

と、聞くと「そいつは貧しい生まれで、他に選択肢がなくて仕方なく売人をしている。

それに近所では売らないから、その地域で受け入れられている。」

とのことでした。

この考え方が、フィリピン人らしいなーと、とても納得した覚えがあります。

現地では高い支持率

このドゥテルテ新大統領は、選挙の前段階から私の周りのフィリピン人から人気がありました。

選挙の前の週には、うちのフィリピン人職員はもちろん、たまたま行ったSpaのマッサージ師のオバチャンや、取引先の銀行のマネージャーなどなど。

聞いてもないのにドゥテルテ氏に対する熱い期待を外国人の私に熱心に説明してきました。

そんな事は、その前の大統領選挙のときはありませんでした。

彼らの話の中には明らかに先進国とは生活レベルが異なる考え方の違いがあると感じました。

留学生や富裕層とは異なる、庶民の生活環境

自家用車やタクシーを日常の足に使える層は限られてます。

庶民にしてみれば生まれたときから公共交通機関の中でさえ強盗事件が発生したり、路上や自宅に忍び込んだ強盗から、いきなり銃やナイフを突きつけられるかもしれない日々を過ごしてきたわけです。

今までの大統領は、「汚職をなくして、治安を安定させる!」という綺麗ごとは言ってきたものの大した実績を残せなかったわけなので、そこはやっぱり、

劇薬ドゥテルテさんに超期待

なわけです。

一部報道等では、治安が安定すれば結果として、外国企業が、より多く参入して外国人観光客が沢山来るようになり、国として潤うという考え方が紹介されていますが、庶民レベルでは、そんな事より、まずは自分達の目先の安全を考えてのドゥテルテさんなんだと思います。

それくらい単純に考えたほうが、フィリピンって納得できることが多いです。

セブ島は安全になったのか???

さっき書いた学校やショッピングモール、ビーチリゾート等をタクシーで結ぶ生活スタイルを送る留学生や、私のような外国人の場合、以前から凶悪犯罪に巻き込まれる事は、まずないので実感し辛いのですが、当社のフィリピン人職員によると、

犯罪発生数は確実に減っているようです。

具体的数値で言うと、フィリピン全体の犯罪件数が、7月は前年比31%減との事です。

犯罪関連以外でも、セブ島で生活していて、最近気付いた点などをいくつか挙げてきます。

まずは役所の仕事が早くなりました。

先日、行った当社職員の就労ビザの手続きは、以前では考えられないスピードで終わりました。

あと、運転免許証の更新は、ちょっと前は並ぶ工程を大幅スキップして早く手続きできるようにしてくれる悪い仲介屋がいました。

お金を払って早くして貰った人はいいけど、その分、遅くなる人がいるわけです。

最近、そんな仲介屋に依頼しようとした知人が、もう仲介できなくなったと言われたそうです。←すべてが根絶されたかは不明

結果として、セブ島全体として住みやすくなってきています。

Author: 小出 将人

セブイングリッシュ代表
2009年からセブ島初の現地を拠点とした留学エージェントを運営
セブ島で家族と一緒に住んでいます。